レア虫一覧
虫の名前 | 特徴 | 説明 |
ジャコウアゲハ | グミ、ノアザミなどの 花のミツを好む |
寒いところを好まずエサも限られているので、 地方によっては珍しいチョウ。 道ばたや草地を低くゆるやかに飛ぶ。 オスの羽にはシルクのような光沢があり、 捕まえられると香気を放つため、ジャコウアゲハの名がついた。 幼虫はウマノミズクサを食べ、共食いの習性も強い。 |
ミカドアゲハ | ヤツガラシなドなどの 花のミツを好む |
東南アジアなどではポピュラーなチョウだが、 分布の北限にあたる日本では、 数は少なく各地で天然記念物に指定されている。 伊勢神宮付近が産地として特に有名。 幼虫の食草はオガタマノキ。 これは神社の境内などによく植えられている樹木だ。 |
ミヤマモンキチョウ | シャクナゲ類などで 吸蜜する | ハイマツ帯などの高山にしか 生息していないとても希少な蝶。 太陽が真上にくる前の午前中に飛ぶことが多い。 生息域は北半球に広く 分布しているが、幼虫の食草はクロマメノキで、 これがそもそも高山帯にしか生えてないので、 平地で見かけることはない。 |
クモマベニヒカゲ | アザミ類などの ミツを好む |
本州と北海道の亜高山帯にいるめずらしい蝶。 夏が羽化のシーズンだが、その年の雪解けの時期によって 羽化のタイミングが大きく変わることもある。 幼虫はイネ科やスゲなどを食草として成長する。 成虫になるとメスのほうが 若干大きな固体となる。 |
クジャクチョウ | マツムシソウの ミツを好む |
飛び立つ時などに羽をすりあわせて、 シャッシャッっと音をだす。 珍しい技能を持っているチョウ。 クジャクのようなジャノメもようを羽に 乗せているため、この名がついた。 山地や寒いところを好み、路上や岩の上など 比較的人目につくところにいることが多い。 |
オオムラサキ | 雑木林のこずえ クヌギなどの樹液を好む |
日本の国を代表するとても美しいチョウ。 その名の通り、オスは青紫色に輝く羽を背にまとう。 木の上を高く飛行するので、飛んでいる所を つかまえるのはとてもむすかしい。樹液を好む習性から、 木にとまり食事をしている時が、 つかまえられる数少ないチャンス。 |
テングチョウ | 幼虫はエノキや エゾノキを食べる |
テングの鼻のような頭部の小さな でっぱりが名前の由来。成虫は道路の上や カゲなどの土の上で休息する。細い枝や ススキの葉などを好むおもしろい習性もある。 真夏は休暇し、成虫で冬を越す。 春や秋の涼しい時期には、花に飛んできて ミツを吸う姿が見られる。 |
キマダラルリツバメ | ヒメジョオンの 花などで吸蜜 | 古いお寺や公園の桜並木などにすむ蝶。 数少ない肉食性のシジミチョウのひとつで、 生まれてすぐにハリブトシリアゲアリの 巣に運び込まれ、以後アリの口から エサをもらい育てられる。 幼虫はエサの代わりに 甘い蜜を分泌してアリと共生する。 |
ウラクロシジミ | クリの木などの ミツを好む |
北海道南部から九州まで広く生息しているが、 それぞれの場所での分布は局地的。 主に広葉樹林の林にすむ種で、 間発に伴う木々の伐採などで絶滅の危機に瀕している。 オスは夕方から元気になる性質で、 幼虫の食草であるマンサクの周辺を飛び回る。 |
キリシマミドリシジミ | 幼虫の食草は アカガシ |
シジミチョウの中でも特に美しい種、 生息地が限られており、個体数も決して多くはない。 照葉樹林のアカガシ周辺で見られることが多い。 卵はアカガシの休眠芽のすぐ近くに 産み付けられ、羽化後はそのまま 新芽が幼虫の食草となる。 |
シルビアシジミ | 植物のミツを好む | 一見、ヤマトシジミに似ている蝶。もともと、 河原や草原、田畑など生息可能範囲は それなりに広かったが、食草が開発によって 激減してしまったため、今では本当に希少な 種になってしまった。幼虫の食草はミヤコグサ、 ヤハズソウなどで、それらは成虫の 吸蜜の対象でもある。 |
ルーミスシジミ | 幼虫はイチガイガシを 食木とする。 |
冬を越したチョウが春になると卵を産み、 初夏になると羽化して新しい蝶となる。 木の葉の上に好んで止まり、真夏のあつい日になると、 沢沿いに水を吸いに来る。 農薬と台風のために数が少なくなり、 奈良県春日山では天然記念物に 指定されている珍しいチョウ。 |
アサマシジミ | アザミなどのミツを好む | 北海道から本州中部まで分布。 幼虫の食草であるマメ科の ナンテンハギが自生する 高原や耕作地周辺で見られる。 食草の分布が限られているため、生まれた場所から 遠くへ離れることはない。耕作地の放棄や植林、 道路建設などによってほぼ絶滅状態の 生息地も多い。 |
名前アオバセセリ | 各種の花や 湿地のそばを好む |
ふかみどりにダイダイ色のはん紋という、 きわめて特徴的な色彩の羽をもつ セセリ科のチョウ。オスは林間の空き地などでの てきとうな場所を見つけると、同じコースを グルグルと旋回し、長時間飛び続ける習性があり、 この事を利用して同じチョウに何度も 会うことが出来る。 |
ムカシトンボ | 山地渓流の 源流を好む |
一見サナエや小型のヤンマに見えるが、 左右の眼がはなれ、また羽の構造は イトトンボに似ている。同じ特徴を持つ トンボの化石は60種近く発見されているが、 現存としている種はこれと ヒマラヤムカシトンボのみ。 まさに生きた化石という 非常に珍しいトンボ。 |
ミヤマサナエ | 山頂付近を好む | オニヤンマ科とよく似た黄色と黒のシマもよう体だが、 後足が長く針のような トゲがあるのが特徴。大きな川の下流や川原の 水たまりなどで発生するが、羽化した直後に 水辺をはなれ、山の稜線や山頂近くで生活する。 秋には再び低地にもどて産卵し、 その一生を終える。 |
ベッコウトンボ | 低地の池や沼で 発生する |
アシやマコモなどが多い池や沼で発生する。 最近急増した人工的に整備された水辺の 環境では生きていけず、古い池沼の減少とともに、 個体数の激減に見舞われている 種のひとつである。羽の模様に特徴があり、 体色は成熟するにつれて雌雄で 若干異なるようになる。 |